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ぶっくさーばんと! 〜花魄(かはく)〜

by 蔵月古書店

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「ガァ子ちゃん。花魄、現れませんね」
 とりあえず沙夜子とガァ子も、外へと出てみたものの、花魄の姿が全く見えない。
「……ふむ……敵を分断するなら、その後は各個に攻めるのが普通じゃな。つまり今は黒鵺とあの娘が襲われていると考えるべきじゃろう」
「じゃ、じゃあ、早く助けないと!!」
「この状態で何が出来るのじゃ?敵の姿も見えないと言うのに。せめて黒鵺の姿だけで見えれば鵺で一気にカタを付けられるのじゃが……」
「……分かりました」
 そう頷き、沙夜子は本を、遠野霊異記をめくる。
「沙夜子?」
 そうして沙夜子が開いた、そのページの項目。
『鵺』
 遠野霊異記、それは様々な物の怪を封じた魔封じの本。同時に封じた魔物を召還し、使役する事が出来る本でもある。
 沙夜子はそこから物の怪を呼び出す事により、敵と戦う事になる。
 そして今、沙夜子が開いたページ。それは鵺を呼び出す……つまり黒鵺を鵺とする項である。
 その項を読む事により、変化をさせるのだが……

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