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2006/10/20 : 「ガリバー旅行記」と「未来惑星ザルドス」と不死


ここ最近は、ちょっと前にやっていた深夜映画「ガリバーの大冒険」に影響されて、青空文庫から拾ってきた「ガリバー旅行記」をW-ZERO3付属のブンコビューアで読んでいた。
映画自体は期待していたドラマ映画版(小人→大人→ラピュタ→馬)とは違い、小人→大人で終わってしまったのでちょっとがっかりだった。
原作小説のガリバーだが、全体からすると一節でしかないエピソードなのだが、不死人の話が結構興味深かった。
興味の対象は、不死になる人はその国でも非常に希なケースなんだけど、ふつうの人間たちは不死人をうらやましいとは感じていないというくだり。
不死人は死なないし、不可能なことは無い(時間をかければ達成できるものなら)。しかし、年月が経つにつれて人間としての感覚が薄れていき、周りからは欠点だらけの人と見られていく。
80歳を超えると国から保護を受けるようになるのだが、一般人として扱ってもらえなくなり、ただひからびてるだけの存在でしかなくなってしまう。
そんな姿を見ているふつうの人間たちは、日に日におかしくなっていく生よりも、いつかは訪れる死に恐れることの方がマシ──と見ているそうだ。
生き続けることに関して、社会的にも精神的にも不都合がつきまとうというのは結構珍しいんじゃ無いかと思う。ありがちなのは、愛するものが死んでも生きている、人類が滅んでも生き続けているといった、時間のギャップからくる不都合だ。それを社会システムの中にも不都合があるというのはちょっと面白い。
時間のギャップを背負って生き続けている人びとが登場する作品として、「未来惑星ザルドス」という映画がある。赤パンはいた半裸マッチョなショーン・コネリーが登場するため、一見ギャグ映画なんだけど、何となく好きで幾度となく見ている作品だ。
この「ザルドス」に登場する不死人(エターナルという種族)は、「ガリバー」とは異なり優雅な暮らしを保証されているが、永遠ゆえに生きることを退屈している。退屈ゆえに、彼ら(彼女ら)の行動は結構残酷だったりする。ビジュアル的に残酷なんじゃなくて、精神的な部分でね。
「ガリバー」も「ザルドス」も、永遠に生きる人びとの反応はどこか似ている。
「銀河鉄道999」の機械人も永遠に生きられるんだったっけ? こっちはアクティブな残酷というかはっきりと嫌悪する対象として描かれているから、またちょっと違うのだけど。
明るい未来のある不死(←なんじゃそれ?)を描いた話って、こうして並べてみるとなかなか無いものですなぁ。

関連タグ: 映画 SF


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