置いてけぼり日記

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「湘南人肉医」
先日読み終えた小説。
女性の身体から吸い出した贅肉を口にして以来、人食の癖が付いてしまった整形外科医の物語。
ぶっちゃけていえばハンニバル・レクターものである。
ただひとつ超肥満であるのを除けば、レクターをモチーフにしたといってもいいかもしれない。
しかしながら、やっていることはこっちのがエグイ。被捕食者より優位に立つことを目的に食べているレクターに比べて、こっちの整形外科医は牛や豚を食するのと同じように、ただ旨いからという理由で食べる。しかも冷凍庫には、それまで食べてきた人間たちの生首が保存されていて……。
はっきり言っておぞましい小説だ。
でもね、最終章がすんごい良いのですよ。全体で見れば数パーセントにも満たない部分なんだけど、私ゃ思わず萌えてしまいましたさ。
なんでこんなおぞましい主人公に、こんなにもピュアなものが育つんだろうって。
ただ、その可憐さは狂気の象徴でもあり、その危うさがなんとも良くてね……。
このラストを読むがために、数々の女性たちが食べられていく様を読む意味はあると思うねぇ(笑)
たまに、こういうピンポイントで心を掴むものが出てくるから、ホラーってやめられないですわ。
話の構成が面白いのでメモっとくが、まず章の頭に実際に起きた人食のうんちくがあり、それから物語……というP.K.ディックでいう「ユービック」方式(←誰も知りません(爆))をとっているようだ。

「妖怪大戦争」
劇場版特報を見た時は、「なにこの恥ずかしい映画は……」と思っていた。
しかーし!
原作小説のあらすじを読んでしまった無頼寿さん。
突然、B級作品アンテナがピキーンと立ってしまい、気が付けば「妖怪大戦争」の小説をレジの前に。
なんと、原作は荒俣宏だそーですよ。
鬼太郎テイストなのは実際に水木しげるがプロデュースチームのひとりとして関わっているわけで、どこかギャグっぽいのは「怪奇大家族」の監督である三池崇史だから。
そして敵対する親玉が……。

   魔 人 加 藤 保 憲 ! !

「帝都物語」ですだだDA。
加藤役が島田久作では無いのは惜しい限りだが、でも怪しさでは負けていない豊川悦司(「頭痛いよ兄さん」の兄だ!)が演じるそうで、こちとらテンション上がりまくりですわ。
こんな面白すぎる食い合わせ、滅多にあるもんじゃないぜいっ。
ここ最近映画ばっか見ているから、そろそろ自粛せななーって思っていたんだけど……。

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