置いてけぼり日記

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以前に書いたエロゲにて、合気道を始めたばかりという設定でお話を書いたことがあった。しかしながら自分、合気道なんてやったことが無く、映像として知っている合気道も何だか怪しいものがあった。
それでどうしたかというと、巫女さん居酒屋「月天」の近くにある「公武堂」というスポーツ用品店に合気道に関する書籍を買い求め、おまけでくれたプロテインの試供品にちょいビビリつつ、どうやれば読める文章になるかをシミュレートしようとしたものだった。
本当はひとつひとつ動きを描きたかったんだけど、打撃をメインにする格闘技よりも動きが複雑なものであり、かといってその通りに説明しようものならそこだけスローモーションを見せるような描写になってしまうため、リアルタイムに描くのは断念。
結果としては、たとえば「相手の腕を取ろうとしたとき、突然世界が回転し、気が付くと天井を眺めていた」と目に見えた部分だけをあっさりめに書いて、その後で少し眺めに何が起きたかをゆっくりと解説するという、「キン肉マン」におけるテリーマンの解説のようなやり方で描写することにしたのだった。
んで、昨日、合気道を実際にやっているライター志望の友人(合気道で段位持ってる)からその部分を見たいと言われたので、ゲーム中に描かれていた稽古シーンの部分だけ見てもらったわけだが──、

 ○ 本だけで勉強した割にはちゃんと合気道している
 ○ だけど初心者の動きじゃない。これだけ動けるなら三段取れる
 ○ 手を広げて構える理由は参考になった

てな感じでアメとムチな評価をげーっつぅ(笑)

よくよく考えてみれば、初心者がどんな動きをするかまで計算できていなかったのだ。んで、センセの書いた本を参考にしていたから、技に関する文章もどんなにオリジナルで起こしても根底にあるのはセンセの動きそのままなわけで──つまり、心得のある人間の動きでしか無いのだ。
──ううむ、盲点であった。
ようは、どんなに知識を詰め込んで頭の中でシミュレーションできても、本当は想定したレベルの人間の動きでもってシミュレーションできなきゃ意味が無かったのだ。
自分では描けないと思って登場人物を初心者と設定したわけだけど、己が得た知識の中で書くべきは、実はそれなりに武道を学んできた人間だったようである。

「かじった知識で武道を書くなら、いっそ武道の達人を書け!」

これが、武道家から得た自分の結論である。

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