置いてけぼり日記

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アメ公もケータイ大好きなのな(笑)
目の前に危機が迫っているのに、最初のうちは珍しがってバシバシ撮影してやがんの。「あんたら戦争を知らない日本人かっ!!」って思ったりもしたけど、世界レベルで見てもケータイ世代とはそういうものなのかもしれないね。

というわけで、「クローバーフィールド」。
期待半分不安半分にしたのが正解だったのかな。
個人的には想像以上だった。
以前に見ていた、「ブレアウィッチ・プロジェクト」でいくらか学習していたというのもあるだろう。あれもそうなのだけど、モキュメント型映像作品にはそれだけで全貌が明らかにならないという特性(?)がある。だから、どうせそんな感じなんでしょって。
実際、その通りだったわけで。
しかし、ブレアウィッチよりストーリーはあった。
これはラブストーリーだ。主役に当たるカップルはともかく、巻き込まれた友人は色んな意味でいい迷惑だったわけだが(笑)
画面はぶれまくり。しかし目を凝らそうとしなければ大丈夫。そもそも見せるつもりで作った絵じゃないのだし、止まっているときだけ凝視すればいい。どうしても見たい部分は、後で発売するDVDで確認すればいい(いいのかそれで)。
事前に特筆すべきことはある。劇場で見るつもりの人は必ず立体音響設備のある所で、後からDVDで見るつもりの人は5.1chスピーカー必須といっておこう。
音がとんでもなくいい。あっちこっちから聞こえる音は、それだけで怖いわ、なのに気持ちいいわ、怖いわたまらんわ。たかがデジカムでこんな音出るの? というツッコミはあれど、音が良くなかったらこの映画はぶれてるだけの映画だもの(笑) 制作者もその辺分かってらっしゃる。音に限りデジカム撮影のリアリズムを無視したのは正解ですとも。
そしてHAKAISHA。
その姿は限りなくハリウッド映画なフォルム。
東映怪獣として見ると限りなく下っ端風情である。ジラ(公式設定での、「ハリウッド版ゴジラ」の正式名称)よりガッカリ度は高いので、怪獣映画を見に行こうとは思わないように。
しかしモンスター映画としてのHAKAISHAは、どこまでもおぞましく、動く姿は気持ち悪い。およそ爬虫類ではなく、むしろ人っぽくもあり両生類っぽくもあり、見方を変えると昆虫っぽくもある。
登場人物のセリフや、「クローバーフィールド」の宣伝のために作られたサイトの数々、そしてブログなどにある情報を集めていくと、あの訳の分からないデザインがいわんとしていることが見えてくる。なるほどこれは環境破壊がテーマなのか(←違う)。
映画は唐突に終わる。だがひとつの結末は語られる。しかし、それのおかげでそれ以上に語りようが無いのだから仕方が無い。でも、何かあるのかもしれないと、クレジットが出た後すぐに席を立つ人ほとんどいなかった。だけどやっぱり無かった。んにゃろ。
んでさ結局面白いの? と聞かれると、「見る人を選ぶけど、自分は面白かったよ」としか言いようがない。映画を見たい人はやめとけ、得体の知れない何かを見て聞いて、後で見にいった人とあれこれ盛り上がりたいのなら是非見るべし。あの映画だけで答えが出るほどの情報が無いので、創造力豊かな人ならあれほど楽しめる映画も無いだろう。
個人的にはメディア展開を期待したいところ。ブレアウィッチにおける「ラスティン・バー事件(ブレアウィッチ・プロジェクトは本編には登場しない事件も構築しており、それを書籍にして発売している)」のように、いかにもな嘘レポートをまとめた本とか出ないかなと思っているし。
そんな映画。

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