置いてけぼり日記

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業界一参考にならないプロ入門。
まず、自分はどうやってその道に入ったのか?
はっきりいって成り行きである。ゲームの会社に入ったのも、企画やシナリオを手がけるようになったのも、フリーとして仕事が取れるようになったのも。
それでも、その業界に足を踏み入れたのは自分の意志である。そのきっかけや理由はきちんとある。
元々、ゲームという仕事には興味があった。また同世代の「パソコン少年」と呼ばれた人たちと同様に、自分もまたコンピュータというものに触れそれなりにスキルを蓄積していたので、「将来はコンピュータ関連の会社」というのは中学生の時点で既に決まっていた。
それがソフトウェアという具体的な方向になったのは高校になってから。
それまでの自分はむしろハードウェア、しかもメカトロニクスの方に興味があり、ソフトウェア開発というよりはロボット開発に関わることを夢見ていた。ぶっちゃけ、モビルスーツが作りたかった。テム・レイあるいは、ジオングに関わった名も無き技術者になりたかった。
だが、中学生の時にプログラム言語に触れ、実際のコンピュータというものがどのように動くのかが理解できたとき、恐らくはその時点から自分の中で何かが変わっていたのだろう。
その後、高校で更にコアな技術に触れて自分の士気を高めていく中で、とりわけパソコンゲームと出会ったことで、「こういう道も面白いな」と思うようになったものである。
ちなみに、うちにはゲーム機というものが無かった。そして持っているパソコンはMSXであり、同じ機種を持つ友人も余りいなかった。そのため、自分でゲームを買うようになるまでは、自分の中でのゲームというものは雑誌に掲載または付録として付いてくるフロッピーディスクこそがゲームだった。そんな話もあり、同世代の人たちに比べたら、市販ゲームに関する知識はかなり狭い。ただ、狭いけどとにかく濃かった。今でもゲーム機よりはPCゲームの方への気持ちが大きいのは、その辺が理由になっているのかもしれない。
エロゲーとの出会いは、恐らくエロ本との出会いよりも早い。何の気なしに友人が買ったソフトがそのジャンルに該当するものだったのがきっかけだったと思う。当時はパッケージからエロゲーかどうか分からないものがあったのだ。18禁表記など無かったし、アダルトゲームというカテゴリも無かったのだ(ようはソフ倫設立前)。その後、MSXで業界初のディスクマガジン「ディスクステーション」刊行され、その頃は現在でいうエロゲーの体験版(DPSとかあぶない天狗伝説とか)なんかもふつうに収録されていたので、年齢制限無くそういったジャンルに触れることができた。だもんだから、一般とエロスとの境界線も気持ちの隔たりもほとんど無かった。
(長いので続きます)

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